こんな疑問を解消して行きます。
VYMは米国ETFの中でも高い分散力と配当利回りで日本人に根強い人気を誇るETFです。
今回の記事ではVYMの基礎知識から、投資するべきかの判断になるような知識まで網羅的に解説するので、ぜひ最後までお付き合いください。
VYMとは
VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)とは米国の代表的な株の中でも、予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を中心に組み入れたETFです。
シンボル | VYM |
---|---|
設立日 | 2006年11月10日 |
運用会社 | Vanguard社 |
保有銘柄数 | 400前後 |
ベンチマーク | 米国の代表的な株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄が中心 |
経費率 | 0.06% |
基準価額 | $103.9200 (2021-06-23時点) |
利回り | 3.62% (2021-06-23時点) |
配当に重きを置いているという点ではSPYDと似ていますが、VYMは組入銘柄数が非常に多いためは個別銘柄への依存度が非常に小さいという特徴があります。
さらにSPYDとは違い各組入銘柄へ均等に投資をしている訳ではないという点も違いがあります。
詳しい構成銘柄の割合は次以降の項目にて記載します。
VYMの構成銘柄
2021-06-23時点でVYMの構成銘柄の中で比率が高い10社は下記のようになっています。
銘柄 | 保有比率 | セクター |
---|---|---|
JPモルガン・チェース (JPM) | 3.57% | 金融 |
ジョンソン&ジョンソン (JNJ) | 3.29% | ヘルスケア |
ホーム・デポ (HD) | 2.67% | 一般消費財・サービス |
プロクター&ギャンブル (PG) | 2.49% | 生活必需品 |
バンク・オブ・アメリカ (BAC) | 2.41% | 金融 |
コムキャスト (CMCSA) | 1.95% | 通信サービス |
エクソンモービル (XOM) | 1.86% | エネルギー |
ベライゾン・コミュニケーションズ (VZ) | 1.84% | 通信サービス |
インテル (INTC) | 1.81% | 情報技術 |
AT&T (T) | 1.72% | 通信サービス |
セクター別
VYMの構成銘柄をセクター別に集計すると下記になります。
VYMのセクター割合の2割以上を占めるのは金融です。
しかしそれ以外のセクターは程よく分散されている状態なので非常にバランスが良いポートフォリオとなっています。
VYMの配当金はいつで、年に何回もらえるのか
VYMの配当金は年に4回分配され、直近では下記の様なスケジュールとなっています。
配当月 | 権利落ち日 | 1株辺りの配当金 |
---|---|---|
2021年6月 | 2021年6月21日 | $0.752 |
2021年3月 | 2021年3月22日 | $0.656 |
2020年12月 | 2020年12月21日 | $0.81 |
2020年9月 | 2020年9月21日 | $0.705 |
2020年6月 | 2020年6月22日 | $0.837 |
2020年3月 | 2020年3月10日 | $0.554 |
2019年12月 | 2019年12月23日 | $0.779 |
2019年9月 | 2019年9月24日 | $0.786 |
2019年6月 | 2019年6月17日 | $0.625 |
2019年3月 | 2019年3月25日 | $0.652 |
過去のVYMの配当金推移
VYMに投資するメリット
- 長期投資にも嬉しい低コスト(経費率: 0.06%)
- 非常に高い分散性とバランスの良いセクター割合
- 右肩上がりの配当金
SPYDに投資するデメリット
- 短期で大きく勝ちたい人には向いていない
- バランスが良い反面、配当利回りはSPYDに劣る
HDVやSPYDと同様にVYMは短期投資ではあまり大きな変動がない銘柄です。
そのため短期投資で大きく稼いだりするのには向いていないETFとなります。
またVYMは配当利回りが高いとは言え、SPYDと比較すると年間で1%以上低い傾向にあります。
SPYDでも80銘柄に分散されているため、それで十分と考える方はVYMではなく利回りが高いSPYDを重点的に購入される方も多いです。
VYMは初心者にもおすすめ出来るETF
VYMはSPYDよりも配当利回りが劣り、HDVと比べると財務健全性で劣る銘柄も含まれている面があります。
しかし圧倒的な分散投資とバランスの良いセクター分散によって他のETFにない強みもあります。
VYMの様なETFは長期投資で購入することが多いため、長期で安定した成長をすることが重要視されます。
その面でいうとVYMはSPYDやHDVなどに負けないぐらい強い銘柄です。
日本ではVYMの様なETFが存在しないので、SBIネオモバイル証券などを活用して自分で高配当株ポートフォリオを組む必要があります。
しかし米国投資であれば今回のVYMを購入するだけでセクター分散されたポートフォリオが手に入り、定期的に配当金も得ることが出来るのが素晴らしいですね。
SPYDやHDVとの利回りやセクターを比較したい方は下記の記事なども参考にしてみてください。