今回の記事では仮想通貨(暗号資産)におけるハッシュレートについて解説をしていきます。
最近ではビットコインのハッシュレートが減少した。価格を下げる大きな要因になるのかと言ったニュースも出てきているので、これを機会にハッシュレートの理解を深めておきましょう。
仮想通貨のハッシュレートとは
ハッシュレートには大きく分けて2つの意味があります。
- マイニング機器におけるハッシュレート
- 特定の仮想通貨に対するハッシュレート
マイニング機器のハッシュレート
ハッシュレートとは「1秒間に何件のトランザクション処理(計算)ができるか」を表す数値で、日本語では「採掘速度」と表現されます。
このハッシュレートはパソコン(端末)などでブロックチェーンのトランザクションを処理する際の指標として使用され、数値が高ければ高いほど高性能なマイニング機器という判断が可能です。
仮想通貨に対する採掘速度
このハッシュレートはマイニング機器の性能を表す数値以外にも、特定の仮想通貨のマイニングがどれほど行われているかを表すこともあります。
例えばビットコインのハッシュレートが高くなれば高くなるほど、それだけ多くのマイニング機器によって採掘作業が行われていると言うことになります。
ハッシュレートは最近下落している
1つ前の項目にも掲載したビットコインのハッシュレートグラフを見て分かる様に、ビットコインのハッシュレートはここ数ヶ月で激減しています。
この大きな要因としては6月中旬に報道された中国のマイニング規制などが挙げられます。
世界のビットコインの採掘量の70%程度を占めていた中国に規制が掛かったことにより、全体的な採掘量が大幅に減少しました。
禁止ではなく、あくまで規制なので完全に0になった訳ではありませんが大打撃を受けているのは間違いないでしょう。
ハッシュレートが下がるとどうなるのか
ハッシュレートが下がるという事は、言い換えるとそれだけ採掘量が少ないという意味になりますが、これが価格の低下につながっていた時期もありました。
ただどちらかと言うと、ハッシュレートが下がって価格が下がるのではなく、価格の下落により電気気代などを差し引いた金額からの収入が減少した事により、マイニングのコストパフォーマンスが低下してやめるという流れが多いようです。
つまり収益が低下する人がマイニングをする意味が薄れてしまい、メリットが乏しくなったので止めていき、それがハッシュレートの下落につながるという流れになります。
ハッシュレートはあくまで1つの指標として捉える
ハッシュレートは過去には価格と連動していたと思われる時期もありました。
しかし最近ではハッシュレートだけで判断するのは厳しく、あくまで1つの指標として捉えるのが良いでしょう。
またハッシュレートの低下が価格の下落を引き起こすと言うよりは、価格の減少がマイナーたちの収益を下げ、その結果マイナーが減少しハッシュレートも低下するという流れになります。
仮想通貨は1つの指標だけでは価格は測れないので様々な数値や人々の感情が織り込まれた結果が価格に反映されています。
今回はハッシュレートに焦点を起きましたが、他にもアクティブアドレスなども価格を決める1つの指標として利用されることが多いです。
アクティブアドレスについては下記の記事にまとめてあるので参考にしてみてください。
暗号資産の価格を左右する指標を1つずつ理解することで「投機」ではなく「投資」としてビットコインなどを保有するようにしましょう。